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選評  出版関係物故者  放送関係物故者

対象作品は発表された年ではなく、サイト主宰者が実際に目にした年のものとしています。



部門ノミネート作品ベスト作品
図書部門 小説の部 「介護士K」「人斬り以蔵」 該当作なし
漫画の部 「ダスト18」 該当作なし
映像部門 映画の部   該当作なし
テレビドラマの部 「いだてん」「トクサツガガガ」「大全力失踪」「少年寅次郎」 該当作なし
アニメーションの部 「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」 該当作なし

2019年選評

与志田選2019年総括。ノミネートに入れていない作品から一言。『栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人』、『脚本家 市川森一の世界』、『「怪奇大作戦」の挑戦』−サイト主宰者に影響を与えた今は亡き先人の業績に迫った労作。 『やすらぎの刻〜道』−[道]パートの開始当初、何事にもついていない主人公という設定において、台詞で自ら「ついてない」と言わせてしまうのと、イノシシに追いかけられたり木から落ちたりするなど、昔のマンガみたいな演出を見てこりゃダメだと思ってしまった。2年前の『やすらぎの郷』でもそうだったが、石坂浩二の演技が武田鉄矢に見えてしまうのは自分だけだろうか。 『二つの祖国』、『白い巨塔』−山崎豊子2作品が今また映像化されたものの、過去の作品が強烈すぎていまひとつ印象に残らない。( 20/05/09 )

<図書部門>
『介護士K』(久坂部羊・KADOKAWA刊)
同著者がデビュー当初より掲げる高齢化社会への問題提起を含んだ一作。あくまで小説として面白く、一気読みです。
『人斬り以蔵』(司馬遼太郎・新潮社刊)
久しぶりに司馬作品を読みました。本書には幕末、戦国もの短編8作品を収録しています。いずれも短編ならではの切れの良さで、この頃に書かれたものが司馬作品の中でもおそらく一番面白いと本書を読んでまた納得です。
『ダスト18』(手塚治虫・立東舎刊)
手塚治虫は単行本化の際に連載時の原稿に手を入れることで有名で、とくに本作に至っては連載時から大幅に改変されてしまったいわく付き作品として知られます。それだけに連載時の形を読みたいという思いが長くありましたが、そこへようやく本書が出ました。かつて単行本化された講談社版全集のあとがきでは手塚自身「改変してなんとか読めるようにした」と書いていますが、果たしてここまで手を入れる必要があったのでしょうか。たしかに手を入れてよくなった作品も数多いのですが、本作に関してはそうとは思えません。夢落ちっぽい終わり方にしてしまったのはその最たるもので、連載時のままのほうがはるかに面白いです。

<映像部門>
『いだてん』( 1/ 6〜12/15・NHK総合)
ついに大河で平均視聴率1桁台という不名誉な記録を作ってしまいましたが、決してつまらなかったわけではありません。登場人物の肉付けも非常によく、大河として描くにふさわしい人間群像ドラマとしてなかなかに見ごたえもあったと思います。ただ1回の放送の中で時代が行ったり来たりするのは確かに落ち着きがないというか。そこがクドカン流なのでしょうか。
『トクサツガガガ』( 1/18〜 3/ 1・NHK総合)
コミックがドラマに近づいたのか、ドラマがコミックに近づいたからなのか、コミックを原作とするドラマも珍しくなくなってきている時分、NHKからもまた1作。原作は未読ですが、ベースが”あるある”ものだけに入りやすく、誇張を加えた演出がまた愉快でした。特撮部分の作り込みにもこだわりを感じさせます。
『大全力失踪』( 4/ 7〜 4/28・NHK BSプレミアム)
2年前の前作『全力失踪』を受けての続編。それほど話題には上らなかったと記憶しますが、前作の作品的評価は高かったようです。それなのに今作はわずかに全4回。非常にもったいない。日本中をまたにかける磯山と高峰の追いかけっこをもっと見ていたかったです。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』( 4/28〜 8/11・NHK総合)
OVAとして制作された作品をTVシリーズ全13話に再編集。安彦良和自身が監督し、すこぶるクオリティの高いものとなっていて大満足です。エンディングのカバー曲もファーストのイメージを損なわずグッド。


2019年出版関係物故者

SF作家の横田順彌(よこた・じゅんや)氏が 1月 4日、心不全のため死去。73歳。( 1/16 読売新聞朝刊より)
1970年頃からユーモアSFを発表し、古典SF研究の草分けとしても活躍。押川春浪を主人公とした小説「火星人類の逆襲」などでも評価を得た。評伝「快男児 押川春浪」(共著)で日本SF大賞、「近代日本奇想小説史 明治篇」で同賞特別賞、日本推理作家協会賞。

「団塊の世代」という言葉の生みの親として知られる作家・経済評論家で、経済企画庁(現内閣府)長官も務めた堺屋太一(さかいや・たいち)氏が 2月 8日、多臓器不全のため死去。83歳。( 2/11 読売新聞朝刊より)
大阪市生まれ。東大卒業後、1960年に通商産業省(現経済産業省)に入省し、大阪万博や沖縄海洋博の企画を手がけた。執筆を担当した62年版通商白書では、工業国同士が貿易を活性化させることで互いに発展する「水平分業論」を発表し、世界的に注目を浴びた。75年に石油を断たれた日本を描いた小説「油断!」で作家としてデビュー、ベストセラーとなった。76年の小説「団塊の世代」の題名は、戦後のベビーブーム世代を示す用語として定着した。
78年に退官後は、作家・評論家に専念。「知価革命」(85年)などの経済評論のほか、「峠の群像」「秀吉」といった歴史小説も発表した。
98年には小渕内閣の経済企画庁長官に民間から登用され、2000年の森内閣まで務めた。タクシー運転手らに景況感を尋ねて実態を探る「景気ウォッチャー調査」を発案するなど、ユニークな政策を導入した。
12年に旭日大綬章。25年国際博覧会(大阪・関西万博)の誘致活動でも、開催機運を高めるPR役を担った。

世紀の大泥棒が世界を舞台に活躍する「ルパン三世」を生みだした漫画家のモンキー・パンチ氏が 4月11日、肺炎のため死去。81歳。( 4/18 読売新聞朝刊より)
「週刊漫画アクション」誌(双葉社)の1967年の創刊号から「ルパン三世」を連載。71年以降、テレビで5度、シリーズアニメ化され、日本を代表するアニメの一つともなった。

「子連れ狼」などで劇画ブームを先導した漫画原作者の小池一夫(こいけ・かずお)氏が 4月17日、肺炎のため死去。82歳。( 4/19 読売新聞朝刊より)
秋田県生まれ。時代小説家の山手樹一郎に師事。漫画家のさいとう・たかをさんのもとで「ゴルゴ13」などの脚本に携わった後、原作者として独立。1970〜76年に「週刊漫画アクション」で連載された「子連れ狼」(画・小島剛夕)は、幼い息子の大五郎と諸国行脚する刺客、拝一刀の復讐劇を描き、映画化、テレビドラマ化もされた。「しとしとぴっちゃん……」で始まる小池さん作詞のドラマ主題歌と共に一大ブームになった。
激しいバイオレンスと性描写で人間の情念を深く掘り下げ、同じ原作者の梶原一騎さんと並び、70年代以降の劇画の時代を盛り上げた。他の作品に「修羅雪姫」(画・上村一夫)、「クライングフリーマン」(画・池上遼一)などがある。映像化された「子連れ狼」や「修羅雪姫」は、アメリカ映画などにも影響を与えた。
77年に「小池一夫劇画村塾」を開き、漫画家の高橋留美子さん、原哲夫さんらを輩出するなど、後進の指導にも力を入れた。「電子戦隊デンジマン」などのテーマ曲の作詞も手掛けた。

文筆、テレビで活躍した評論家の竹村健一(たけむら・けんいち)氏が 7月 8日、多臓器不全のため死去。89歳。( 7/12 読売新聞朝刊より)
大阪府出身。京都大卒業後、フルブライト留学生として、米国の大学で学んだ。英字紙記者を経て、追手門学院大学助教授。1960年代後半、メディア論で知られるカナダの研究者マーシャル・マクルーハンを紹介し、テレビの台頭などの世相に合致したことで大きな反響を呼んだ。
同大退職後も、政治、経済、外交など幅広い分野で発言。フジテレビの時事討論番組「世相を斬る」では、政治家や財界人と丁々発止のやり取りを繰り広げ、後継番組の「報道2001」なども含め、視聴者に長く親しまれた。ラジオや雑誌などでも活躍していたが、80歳を機に現役を引退。
パイプを片手に、関西弁でゆったりと話す個性的なスタイル。「だいたいやね」の口癖で知られた。テレビではピアノもよく披露した。「マクルーハンの世界」「自分の会社を持ちなさい」など、著書多数。

作家の加納一朗(かのう・いちろう)氏が 8月25日、誤嚥性肺炎のため死去。91歳。( 9/ 3 読売新聞朝刊より)
SF・推理小説や少年少女向け小説を執筆し、1984年に「ホック氏の異郷の冒険」で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。アニメ草創期に「スーパージェッター」「エイトマン」の脚本も手がけた。明治の作家、山田美妙は祖父。

刑務所内の人間模様を描いた小説「塀の中の懲りない面々」で知られる作家の安部譲二(あべ・じょうじ)氏が 9月 2日、急性肺炎のため死去。82歳。( 9/ 9 読売新聞夕刊より)
中学時代から暴力団事務所に出入りし、高校卒業後は、日本航空客室乗務員やレストラン経営、キックボクシング解説者など様々な職についた。1986年、自身の服役体験をユーモラスに描きベストセラーとなった小説「塀の中の懲りない面々」で作家デビュー。漫画「RAINBOW 二舎六房の七人」(小学館漫画賞)の原作も担当した。テレビ番組のコメンテーターなどとしても活躍、三島由紀夫の小説「複雑な彼」のモデルにもなった。

明快でしゃれた都会的センスを持ち味にした本の装丁や似顔絵、映画「麻雀放浪記」の監督としても知られた、グラフィックデザイナーでイラストレーターの和田誠(わだ・まこと)氏が10月 7日、誤嚥性肺炎のため死去。83歳。(10/12 読売新聞朝刊より)
大阪市生まれ。多摩美大在学中、デザイナーの登竜門の日本宣伝美術会展で日宣美賞を受賞。卒業後はデザイン会社で、たばこ「ハイライト」の包装デザインなどを手掛けた。1964年には横尾忠則さんや宇野亞喜良さんらと東京イラストレーターズ・クラブを設立した。
本格的に似顔絵を描き始めたのは66年。書籍「吉行淳之介軽薄対談」で、対談相手の似顔絵を担当した。68年にフリーとなり、77年から「週刊文春」の表紙を担当。井上ひさしさんやつかこうへいさんの芝居のポスターや、丸谷才一さん、星新一さん、村上春樹さんらの著書の装丁も手がけた。
84年には映画「麻雀放浪記」で監督に初挑戦。88年の「快盗ルビイ」では脚本・監督を務め、ブルーリボン賞監督賞を受賞した。絵本やエッセーなどの著作も数多く、映画の名セリフを入り口に、映画や役者への愛を軽妙洒脱につづった「お楽しみはこれからだ」はシリーズ化された。93年に「銀座界隈ドキドキの日々」で講談社エッセイ賞。94年には幅広い活動が評価され、菊池寛賞を受賞した。

おたく文化の祖ともいわれ、カリスマ的人気を誇ったギャグ漫画家の吾妻ひでお(あづま・ひでお)氏が10月13日、食道がんのため死去。69歳。(10/22 読売新聞朝刊より)
北海道出身。1970年代に「ふたりと5人」で人気となった後、SFパロディー「不条理日記」など不条理とエロチシズムが融合した作品で熱狂的なファンを獲得。「スクラップ学園」「ななこSOS」といった美少女キャラクターもので「萌え」文化の原点を作ったとされる。
その後、創作に行き詰まり、失踪を繰り返し、アルコール依存症にも苦しんだが、2005年にその壮絶な体験を作品化した「失踪日記」を刊行。日本漫画家協会賞大賞などを受賞した。

「ねらわれた学園」などのSF小説で知られた作家の眉村卓(まゆむら・たく)氏が11月 3日、誤嚥性肺炎のため死去。85歳。(11/ 4 読売新聞朝刊より)
大阪市生まれ。星新一、小松左京らが加わった同人誌「宇宙塵」に参加。1961年にデビューした。超能力を使う少年少女が登場する「なぞの転校生」(1967年)、「ねらわれた学園」(76年)はベストセラーになり、映像化された。未来の管理社会を描く「司政官」シリーズの1作「消滅の光輪」で79年、泉鏡花文学賞を受賞。
がんで闘病する妻のため約5年間ショートショートを書き続け、出版した「妻に捧げた1778話」(2004年)も話題を呼んだ。2009年から読売新聞「人生案内」の回答者を務めていた。


2019年放送関係物故者

”コマーシャルソングの女王”と呼ばれた歌手の天地総子(あまち・ふさこ)さんが 1月 6日、塞栓性脳梗塞のため死去。78歳。( 1/13 読売新聞朝刊より)
「アート引越センター」「パンシロンの歌」など約2000曲のコマーシャルソングやテーマソングを歌った。声優としても活躍、人気アニメ「オバケのQ太郎」ではQ太郎の声を担当した。
タレント活動でも知られ、NHK「連想ゲーム」にも出演していた。

「新幹線大爆破」「人間の証明」など、数々の大作、話題作を手がけた映画監督の佐藤純弥(さとう・じゅんや)氏が 2月 9日、多臓器不全のため死去。86歳。( 2/18 読売新聞朝刊より)
東京都出身。東大を卒業後、1956年に東映東京撮影所に入社。助監督を経て、63年、「陸軍残虐物語」で監督デビュー。「組織暴力」「博徒斬り込み隊」などやくざ映画で手腕を発揮した後、75年、高倉健さん主演のパニック映画「新幹線大爆破」をヒットさせた。
その後も、中国で大ヒットを記録した「君よ憤怒の河を渉れ」、角川映画「人間の証明」「野性の証明」、探検家の半生を描いた「植村直己物語」、45億円の製作費をかけた大作「敦煌」、「男たちの大和/YAMATO」など、幅広いジャンルで話題作やヒット作を手がけた。2010年の「桜田門外ノの変」が遺作となった。

鈴乃屋名誉会長、創業者の小泉清子(こいずみ・きよこ)さんが 2月17日、老衰のため死去。100歳。( 2/20 読売新聞朝刊より)
1950年に呉服店「鈴乃屋」を設立。着物の研究家として知られ、84年からNHK大河ドラマ「山河燃ゆ」「武田信玄」などの衣装考証を担当した。全国商工会議所女性会連合会会長も務めた。

「月影のナポリ」「白い蝶のサンバ」などのヒット曲で知られる歌手の森山加代子(もりやま・かよこ)さんが 3月 6日、死去。78歳。( 3/ 7 読売新聞朝刊より)
北海道函館市出身。1960年のデビュー曲「月影のナポリ」がヒット。同年のNHK紅白歌合戦に初出場した。同曲をはじめ洋楽ポップスのカバーで、明るく張りのある歌声を披露した。
70年発表の「白い蝶のサンバ」は久しぶりの大ヒット曲。「あなたに抱かれてわたしは蝶になる」と歌い出す阿久悠作詞のオリジナル曲で、8年ぶり4回目となる紅白歌合戦出場を果たした。また、映画にも出演し、坂本九さんらと共演した。近年まで歌手活動を行っていた。

日本のロック歌手の草分けで、俳優としても活躍した内田裕也(うちだ・ゆうや)氏が 3月17日、肺炎のため死去。79歳。( 3/18 読売新聞夕刊より)
兵庫県出身。1959年、「日劇ウエスタンカーニバル」に出演。66年のビートルズの来日公演では前座を務めた。「ジョニー・B・グッド」などのレパートリーで知られたほか、「フラワー・トラヴェリン・バンド」をプロデュース。同バンドは日本のロックバンドの海外進出の先駆けとなった。また、長年、年越しのロックフェスティバルを開催、今年も車椅子でステージに登場した。
映画の世界でも活躍。主演し、脚本も手がけた「コミック雑誌なんかいらない!」などが話題となった。91年には東京都知事選に立候補し、落選。2011年の東日本大震災の被災地支援にも取り組んだ。決めぜりふの「ロケンロール」もよく知られ、メディアの注目を集め続けた。

深夜ラジオ「パック・イン・ミュージック」のパーソナリティーを務め、アニメ「巨人の星」の主人公の姉などの声で知られた声優の白石冬美(しらいし・ふゆみ)さんが 3月26日、虚血性心不全のため死去。( 3/30 読売新聞朝刊より)
1967年〜82年にTBSラジオで放送された同番組で野沢那智さん(2010年死去)とパーソナリティーを務め、「ナチチャコ」コンビが人気を呼んだ。アニメ「巨人の星」では星飛雄馬の控えめな姉・明子の声を演じた。ほかにも「パタリロ」のパタリロ、「機動戦士ガンダム」のミライなどで声優を務めた。

「鉄道員(ぽっぽや)」など信念に従って生きる人の姿を描き続けた映画監督の降旗康男(ふるはた・やすお)氏が 5月20日、肺炎のため死去。84歳。( 5/27 読売新聞朝刊より)
長野県出身。東京大文学部を卒業後、東映に入社し、1966年の「非行少女ヨーコ」で監督デビュー。「現代やくざ」「新網走番外地」のシリーズなどで東映の任侠路線を担った後、倉本聰さん脚本、高倉健さん主演で、「冬の華」(78年)、「駅 STATION」(81年)を撮り、高く評価された。その後も「居酒屋兆治」(83年)、「あ・うん」(89年)、「藏」(95年)、「ホタル」(2001年)などヒット作を発表した。
特に1999年公開の浅田次郎さん原作、高倉さん主演の「鉄道員(ぽっぽや)」は、廃線が決まった北海道のローカル線を守り続ける男の不器用な人生を描き、日本アカデミー賞の最優秀作品賞、同監督賞など主要部門を独占した。晩年まで精力的に活動し、高倉さんの遺作となった「あなたへ」(2012年)、岡田准一さん主演の「追憶」(17年)など話題作も監督した。

キャンディーズの「年下の男の子」や山口百恵さんの「ひと夏の経験」など1970年代に数々のヒット曲を手がけた作詞家の千家和也(せんけ・かずや)氏が 6月13日、食道がんのため死去。73歳。( 6/27 読売新聞朝刊より)
歌謡曲の世界で活躍し、聴き手の想像力を刺激する鮮やかな描写で知られる。72年、奥村チヨさんの「終着駅」で日本レコード大賞作詩賞を受賞。ほかの代表曲は、麻丘めぐみさんの「芽生え」、麻生よう子さんの「逃避行」、内山田洋とクール・ファイブの「そして、神戸」、殿さまキングスの「なみだの操」、三善英史さんの「雨」、アニメ「魔女っ子メグちゃん」のオープニング曲など。

テレビの司会や映画解説でも親しまれた俳優の高島忠夫(たかしま・ただお)氏が 6月26日、老衰のため死去。88歳。( 6/29 読売新聞朝刊より)
兵庫県出身。1952年、井上梅次監督「恋の応援団長」の大学生役でデビュー。「青春ジャズ娘」など一連のジャズ映画で江利チエミさん、雪村いづみさんと共演し、歌うスターとして人気者になった。70年代以降は、テレビを中心に活躍した。
63年に、宝塚歌劇団で活躍した寿美花代さんと結婚。夫婦で長年、料理番組「ごちそうさま」で司会を務めたほか、クイズ番組「クイズ!ドレミファドン!」では軽妙な司会を披露した。「ゴールデン洋画劇場」の解説も長年担当し、NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」などのドラマにも出演した。息子の高嶋政宏さんと高嶋政伸さんは共に俳優となり、一家そろってテレビ番組やコマーシャルに出演、芸能一家として親しまれた。

SMAPや嵐など数多くの男性アイドルグループを育成した芸能プロダクション・ジャニーズ事務所の社長で舞台演出家のジャニー喜多川(じゃにー・きたがわ)氏が 7月 9日、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のため死去。87歳。( 7/10 読売新聞朝刊より)
米ロサンゼルス出身。戦後、美空ひばりらの渡米公演を通じ、日本の芸能界とかかわりを持ち、日本に移住。指導していた少年野球チームを母体に1962年、男性アイドルグループ・ジャニーズを結成(デビューは64年)。それを機にジャニーズ事務所を創業した。
その後、フォーリーブス、少年隊、SMAP、TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐などの人気グループを次々世に出した。また、郷ひろみさん、田原俊彦さんや近藤真彦さんらも育てた。
舞台演出家としても手腕を見せ、自らの作・演出で東京の帝国劇場で始めた、堂本光一さん主演の舞台「SHOCK」は、1700公演を記録するヒット作となっている。
2011年には、ギネスブック12年版で「1974〜2010年に計232曲のナンバーワンヒット曲を生んだ」などの業績が世界一と認定された。

オランダ人俳優のルドガー・ハウアー氏が 7月19日、病気のため死去。75歳。( 7/26 読売新聞朝刊より)
オランダの舞台、映画を経て、米俳優シルベスター・スタローンとともに映画「ナイトホークス」(1981年)に出演し、米国で注目を集めた。米俳優ハリソン・フォードと共演したSF映画「ブレードランナー」(82年)でハリウッドの人気俳優の一人となった。

アニメーターの中村和子(なかむら・かずこ)さんが 8月 3日、老衰のため死去。86歳。( 9/26 読売新聞朝刊より)
女性アニメーターの草分けとして東映動画で「白蛇伝」などに参加。その後、手塚治虫さんに請われて虫プロに移り、「鉄腕アトム」「W3」などの手塚アニメを手がけた。映画「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」ではアニメーション・ディレクターを務めた。
「ワコさん」の愛称で知られ、NHKで放送中の連続テレビ小説「なつぞら」の登場人物「マコさん」のモデルと言われる。

声優の中村正(なかむら・ただし)氏が11月11日、胆のう炎による敗血症のため死去。89歳。(11/26 読売新聞朝刊より)
1960年代から放送された米ドラマ「奥さまは魔女」の日本語吹き替え版でナレーションを担当。細田守監督のアニメーション映画「未来のミライ」では新幹線役を務めた。

特撮監督の矢島信男(やじま・のぶお)氏が11月28日、老衰のため死去。91歳。(11/30 読売新聞朝刊より)
松竹、東映を経て1965年に特撮研究所を設立。特撮ドラマ「ジャイアントロボ」「秘密戦隊ゴレンジャー」、映画「宇宙からのメッセージ」などを手がけた。

人気アニメ「ルパン三世」の石川五ェ門役などで知られる声優の井上真樹夫(いのうえ・まきお)氏が11月29日、狭心症のため死去。80歳。(12/ 3 読売新聞朝刊より)
山梨県出身。1960年代から声優として活躍し、「巨人の星」の花形満、「宇宙海賊キャプテンハーロック」のハーロック、「キャンディ・キャンディ」のアルバートなど、数々の人気アニメで活躍した。