小説・漫画などの最近のブログ記事

夜7時のニュースで「沈まぬ太陽」の映像が流れたとき、瞬時にもしやという予感が頭をよぎった。そして案の定、山崎豊子さん死去、88歳。また一人自分の敬愛する作家が亡くなってしまった。
さすがにもう高齢だろうとは思っていたが、ついぞ最近、新連載開始の広告を目にしていたので、まだまだご健勝なのかと思いきや。残念としかいいようがない。司馬遼太郎から、ここ数年には栗本薫、小松左京、北杜夫、市川森一...、自分を読書好きに導いてくれた作家たちが立て続けに逝ってしまう。

ちょーっと期待はずれ、というかかなり残念。
ケイブンシャの「原色怪獣怪人大百科 第1巻」くらいのクオリティを期待していたものの、いささか及ばない。

そもそも怪獣一体について書かれたテキスト量が少ない。一番残念なのは、それぞれの怪獣のデータとして登場話のサブタイトルは載っているけど、放送日が載っていないこと。そんなんだから脚本、監督、出演者なんて、当然載ってない。リストの形でもいいから巻末にでも載せて欲しかった。
また、一部の怪獣に劇中のスチールじゃなくて、着ぐるみの造形を確認するために撮影された写真が使われていること(まあ、これはよくあるので目をつむるとして...)。書籍としてのレイアウトにメリハリがない。魅力を伝えるはずの怪獣の写真も小さくて、写りの悪いのが多い。

初回特典にもがっくし。
まず、クリアファイル。なんだか小さいなと思ったらB5じゃないの。クリアファイルっていったら、普通A4でしょうに。
そして唖然とさせられたのが、パノラマポスター。復刻というからには当然当時のそれと思うでしょ。私これ当時買ったもんな。「帰ってきたウルトラマン」の放送が始まった頃に発売されたそれ。わりと大きな手提げのビニールの袋に入っていて、怪獣の足跡シールなんかも入っていたと記憶するやつ。部屋の端から端へでーんと貼ったっけ。そのイメージがあったから、届いた封を開けて「あれ、ついてない。初回もんから外れたのか」と思ったら、クリアファイルの間にはさまってた。B5にはさまるくらいだから、これがシングルレコードのジャケット4枚分くらいの大きさしかない。ポスターって呼べるかよ。このサイズで、って感じ。チラシっていうか、見本じゃん、これじゃ。

相変わらずスペル星人は載っていないし、「大人のための大図鑑です」と謳っていながら、ちょっと贅沢な子ども向けの絵本じゃないのといいたくなる。

すでに絶版になってしまっている講談社漫画文庫「マジンガーZオリジナル版」を所沢のBOOK OFFで発見。しかも全3巻揃っている。状態もよく、うれしくて即刻購入。
じつはこれ、内容がほとんど同じ全4巻の新装版が先ごろ出て、それならどこでも入手可能なのだが、表紙の画がいやで買い控えていた。オリジナルのジャンプコミックスに近い装丁のこの版が欲しかったのだ。
連載当事に買ったジャンプコミックス全4巻は、わりと昔に手放しちゃったんだよなー。今思えば惜しいことした。

↓リンクを載せてみたけど品切れで買えません。

まれになく腹の立つ本である。大河ドラマ研究家(?)の一人としては、どうにも黙っているわけにゆかず、ここにそのことを書いておきたい。
とにかく読んでいて不愉快にさせられる文章である。番組自体はもちろん、大河の原作、脚本、俳優などに対して「あれはよい」「あれはよくない」といった具合に、個人の感覚の赴くままに書かれている。考察などまるであったものではない。趣味で書かれたブログ記事であればそれもまだ許される範囲だろうが、書店に並ぶ価格のついた商品とするにはあまりにもお粗末。そのあたりからしてこの著者の物書きとしての品格、品性を疑うところである。
また、誤植なのか誤記なのか単純なデータの間違いも多く、資料的価値すらかなり低いと言わざるを得ない。そもそもこの著者、実際に番組をすべては見ていなかったりするらしく、それで優劣を語るなどもってのほかである。
冒頭、自分ではマニアではないと書いておきながら、その内容は変にオタクじみている。また大河ドラマは歴史そのものではなく創作なのだから必ずしも史実に即してる必要はないと書いておきながら、一方でくだくだしい歴史のうんちく話が出てくる。この著者は自分がさも博識であるということをひけらかしたいだけなのかと、これもまた読んでいて不愉快になったところ。本書中には「あの番組は崩壊していた」なんていう表現も出てくるのだが、あんたの文章のほうがよっぽど崩壊しているぞ(あー、言っちゃった)。

これと同じころ出た同じく新書に中島丈博「シナリオ無頼」がある。これに続けて読み始めたが、あまりに落差が大きい。お金を出して買った本はこうでなくてはいけない。やはりプロである。文章が落ち着いていて品がある。小谷野はこき下ろしていたが、中島は私にとって好きな脚本家の一人に入る(小谷野のひどい文章を読んだ後であるから余計に愉快。こうなると腹立ちを通り越して小谷野あわれである)。

大河ドラマ入門」 小谷野敦 光文社新書
シナリオ無頼」 中島丈博 中公新書

今日、夕刊を見てびっくり。1面に「栗本薫さん死去」とあるではないか!
闘病中というのは自らの著書のあとがきなどにも書いてあったことだが、にわかには信じがたい。「ぼくらの時代」にはじまって30年間愛読してきた作家がもういないというのである。
それはある意味、手塚治虫や司馬遼太郎の死が報じられたときよりもショックな出来事かもしれない。手塚や司馬は自分が読者になる以前から作品を発表していたわけで、先に逝っても仕方がないと思える部分はあった。しかし自分にとって栗本はそのデビュー作から読み始め、まさに同じ時代、つねに傍らにあった作家なのである。それがもはやこの世に存在しないというのだから。いつまでも続くと思われた数々のシリーズに新作が出ることもない。当たり前のようにあったそれらがなくなる。とてつもなく淋しいことのような気がする。

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